プレスリリース
2011年05月18日

株式会社ステリック再生医科学研究所(代表取締役:米山 博之、本社:東京都港区)は、新世代医薬として期待される糖鎖阻害化合物の創薬エンジン「GlyD2E®(グライド)[※1]」に関する特許について、腎疾患治療領域で日本国特許庁より特許査定が発行されましたのでお知らせいたします。
高齢化や生活習慣の変化等に伴う21世紀型慢性疾患においては、無症候で緩やかに病変が進行する事から、タンパク質自体の顕著な変化というよりは、それを修飾する糖鎖構造の変化が重要な鍵を握るとされ、新規治療標的としての糖鎖に益々期待が高まっています。糖鎖研究は我が国が世界をリードする代表的なライフサイエンスの分野ですが、糖鎖のハンドリング、多様かつ複雑な解析手法、病態モデル動物における糖鎖阻害実験の難しさなど、基礎研究を創薬・事業化段階へ橋渡しするには多くのハードルがありました。
当社は難解な糖鎖医薬研究をより一般化した創薬・事業化段階までのせるべく戦略的に挑んできた過程において、
1) シンプルかつ効果的な疾患標的糖鎖の同定法、
2) 動物モデルにおける糖鎖阻害検証法、
3) 糖鎖を作る酵素と化合物の結合能検証法、
4) 糖鎖を作る酵素活性能検証法、
など、一連の画期的かつ標準的な評価系(GlyD2E®)を構築し、慢性腎疾患を含む種々の病態モデル動物で候補化合物の効果を検証してまいりました。
今回まず腎疾患治療領域において、GlyD2E®で創出した新薬候補化合物のみならず、評価系の権利を獲得した事実は、糖鎖医薬をサイエンス・ビジネスとして全く新たなステージに上げた一つの指標と言えるものです。今後、糖鎖医薬を臨床化・商業化段階にのせる道が拓かれ、本技術が21世紀型慢性疾患に対する新規治療薬のラインアップ創出に大きく寄与するものと考えられます。
なお、GlyD2E®評価系の一部は、体系的に糖鎖選択的阻害化合物を創出するそのコンセプトの革新性、独自性、実現性から「独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構平成21年度イノベーション実用化助成事業」に採択され、当社で研究開発を進めてまいりました。
※1 GlyD2E®(Glycogene-based Drug Discovery Engine)
糖鎖関連酵素に対する阻害化合物の創薬スクリーニングシステム(ターゲット同定からリード同定までの一連の評価系)の総称。
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